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【1997年9月 永島慎二先生と韓国にて】
60年代から70年代にかけて、音楽や漫画などの文化が勃興していく時代に小中学校を過ごしていたので、サブカルチャーには深く影響を受けていました。また、70年安保や大学紛争の時は、東京大学が近所だったために、催涙ガスが飛んできたり、周りがえらい騒ぎで、神保町に漫画を買いに行きたいのに、道が封鎖されて行けなかった思い出があります。
10歳の頃から「自分は漫画家になる!」と思っていたので、勉強もろくにせずに髪を長くしたり、渋谷や銀座のジャズ喫茶に入り浸ったりして、ついには「高校に通う必要はない!」と高校を2年で中退し、家出をして放浪の旅に出てしまいました。当時、ブルースやロックが盛んだった京都で働き、大阪、神戸、岡山、九州へ流れ、最後には沖縄まで流れ着きました。実家が、捜索願いを出していたのも知らずにね。
家出をしてから10ヶ月ぐらいした頃に、「放浪ばかりしていると漫画が描けなくてマズイぞ」と気付き、東京に戻ることにしました。でも、そのときは親元には戻らず、尊敬する漫画家の永島先生(永島慎二氏)が住んでいた阿佐ヶ谷で暮らし、バイトをしながら一生懸命漫画を描いていました。
その後、幸運なご縁によって、永島先生に弟子入りできることになりました。18歳から3年半の間、住み込みの滅私奉公で漫画家修業をしました。今の自分があるのは、すべて永島先生のおかげだと、今も感謝の想いでいっぱいです。
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いろいろなサブカルチャーに染まりながら、「生きるとは何か?」ということを10代の頃から生意気にも考えていて、デカルトなどの哲学書なども読んでいました。そんな頃、たまたま本屋に行ったら、レジ横に「星座の占い」の小さい本が置いてあったんです。その本によると、星座によって生き方が違うと書いてあり、とても驚きました。「なんでこんなことが言えるのか?」と興味が湧いて、自分の星座である「双子座」の本を買ったのがきっかけです。その本を読むと、内容は当たっていたんですけど、双子座の「軽い」という部分だけは当たっていないと思いました(笑)。
それからは、占い本を買っては読んで、どんどん勉強していったんです。住み込みの弟子入り時代でも、暇を見つけては本屋に行って、占星術の本ならなんでも読んでいました。タロットや他の占術に手を出さず、占星術一筋なのは、子供の頃から星と数学が好きだったことが影響して、学問的に興味があったからでしょうね。
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西洋占星術は、その人の人生を応援するための、素晴らしい道具になると思います。心理学と結び付いた功績が大きかったのだと思いますが、宿命論ではなく、自分の人生を、自分自身でポジティブな方向に変えていける占いなんです。つまり、自分の心の持ち方、受け取り方次第で、前向きな力が出てくるということを、僕自身もずいぶんこの占星術から教えられました。ただし、「あなたはそれで本当に幸せなのですか?」「あなたはそれで本当に良いのですか?」といつも自分の心に聞いてくるような側面があるので、そういう意味では、逆にきついとも言えますが。
また、以前は私も「人は何のために生きるのだろう」と、煮詰まったときがありましたが、西洋占星術を研究していくことで、「魂の願い」「その人生の目的」のためにホロスコープを使うことができると分かったのです。具体的には、ドラゴン・ヘッドを見ていきますが、「魂」というものが仮にあるとするなら、ドラゴン・ヘッドは魂の目的として、ホロスコープ上に描かれているのです。そんなことを教えてくれるのも、西洋占星術の魅力だと言えるでしょう。
それと、その時代の人達が必要としていることに対して、形を変えられるという点も、西洋占星術の素晴らしさだと思います。「あの時代にはあの占い方が必要だった」、「この時代にはこの占い方が必要だった」と、その時代が求めているものに、ちゃんと形を変えられるんです。それが出来るか出来ないかが、その占術のひとつの生命線なのではないかと思います。本物の占いは、どんどん改良されていく。それを僕は、「活きている占い」と呼んでいます。死んだ占いには、興味がないですね。
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西洋占星術に秘められた知恵を、もっともっと探っていきたいと思っています。たとえば、みんなの心の中に「12星座」や「12ハウス」がちゃんとあるんだよと。「自分には、このハウスに星がないから関係ない」と言うのではなくね。たとえば、牡羊座のイメージとして「勇気」という単語が挙げられますが、牡羊座は皆の中にある「勇気」を代表して、人生の中で優先して挙げているわけなんです。一見、自分とは関係がないと思われるけど、「牡羊座」の人を見ることによって、自分の中の「勇気」というものに気付いてもらいたいと思います。そんなことをみなさんに分かってもらえるような講座ができたら良いとは思っています。
それと、「西洋占星術と音楽」についての研究をしていきたいですね。たとえば、「○○座タイプの音楽家は、こういう曲を作っている」とか、「リズム感がすごい」とか。あるいは、そういう人達が書く詩は、こういう詩が多いとかね。たとえば地の星座の人が書く詩は、「こんな街で、こんな色だった」というように、詩の中で周りの状況を一生懸命書くので、描写が具体的だったりします。
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日本の占い文化というのは、世界の中で今や特徴あるものになりつつあります。西洋占星術というのは、言ってみれば欧米からの輸入物だったのですが、日本人にとって使いやすい「日本的な西洋占星術」に、これからますますなっていくだろうし、私自身も、実はそういう方向を目指しています。それは、既にあるものをカスタマイズする我が国の特徴であり、その方向に進んでいくことで、日本的なローカリズムが、世界中に発展していくと思います。
それは、漫画、アニメ、コスプレなど、日本で熟成発酵されたものが、今、世界中ですごくウケているのと同じことです。2000年頃から、「日本の文化ってクールだよね」と、世界中で「クールジャパン」と呼ばれるようになってきました。そんな文化の中で育った占いだから、日本では世界視野から見ても面白い占い文化が出来上がるだろうと、ワクワクしているところなんです。だから、無理やり日本人がチャンネルを欧米に合わせる必要はなく、日本人のための、日本のための占いを作り上げれば、いずれそれがグローバルなものになるであろうと思います。西洋占星術を東洋文化的な解釈で説明していけば、欧米の人達に、「そんな読み方をしていくの?」という新鮮な衝撃を与えられるはずです。
たとえば現在、すでに欧米では「禅」が認知されていますが、それは、西洋的自我の確立に疲れることがあったからではないでしょうか。「おまえはどう考えている?おまえはなぜそれを選んだ?」と発言させられ続けた結果、今度は「曖昧な選択肢」が許される東洋文化も取り入れるようになったのではと思っています。「ほどほどでも良いって、こんな気持ちいいのかぁ〜」とかね(笑)。欧米から輸入されてきた解釈の占いって、苦しくなってきているのではないでしょうか。日本は、東西の素晴らしい考え方が混在している国だから、その良さを活かしていけたらと楽しみに思っています。だから、今、占いを勉強している人達は、すごい宝物を勉強しているんですよ。
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まず、占いに頼らないこと! 逆に、占いを“ヒント”として、自分の人生を生きることが大切です。少し難しい言い方になってしまいますが、自分の“願い”は決して忘れないことが大切です。人は、占いや宿命のために生きるのではないのだから。自分の“願い”が明確じゃない人が、占いに頼りすぎると、結果的に振り回されてしまう怖れがあります。たとえ振り回される時期があったとしても、振り回されたあげく、「結局は、自分でやれってことなんだな」「きっと、こんなことが願いなのでは?」と理解していければ良いかと思います。
人生という旅の中で、ホロスコープを「生きる知恵」という「地図」として、うまく活用してほしいです。そして、自分のカン、「人生のセンス」を一番大事にしてください。そうすれば、きっと占いをより良く活かせると思いますよ。
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