九星気学には、個人の運命診断の他に、吉方位へ移動・移転を行い、積極的に開運させていく方法が存在します。ただし、ちゃんと吉方位を選べれば良いのですが、誤って凶方位に移動・移転してしまうと逆に災いが起きてしまいます。そのため、方位選びは慎重に行わなければなりません。以下に避けるべき凶方位と、目的に応じた吉方位の選び方を説明します。 @ 凶方位の判断 凶方位にはいくつかの種類があり、間違ってその方位を使用してしまうと、せっかくの移転・移動が逆にマイナスの効果として働いてしまうことになります。凶方位には次のようなものがあります。 ・ 五黄殺方位 ・・・ 各年月日時の盤において、五黄土星が飛泊している方位をいいます。この方位への移転・移動を行うと、五黄の強さから一瞬は良くなるのですが、後からガクンと凶作用が出てきてしまうとされています。 ・ 暗剣殺方位 ・・・ 五黄殺方位の反対側の方位をいいます。例えば、五黄が北側にあるときには暗剣殺が南側にあるということになります。この方位への移転・移動を行うと、他の人から受けるトラブル・損失が多くなってしまいます。 ・ 定位対冲方位 ・・・ 定位の反対側に星が飛泊しているときの方位をいいます。例えば、三碧の定位は東側ですが、その三碧が反対の西側に飛泊していた場合、西側が定位対冲ということになります。この方位への移転・移動を行うと、五黄殺や暗剣殺に似た凶作用が起こるとされています。 ・ 本命殺方位 ・・・ 自分の本命星が飛泊している方位をいいます。例えば、六白金星の年には四緑木星は東側に飛泊しています。その年、本命星が四緑木星の人にとっては、東側が本命殺方位になります。この方位への移転・移動を行うと、運の上下動が激しくなるために健康の問題が出やすいとされています。 ・ 本命的殺方位 ・・・ 本命殺方位の反対側の方位をいいます。この方位への移転・移動を行うと、精神的苦労が耐えなくなってしまいます。 ・ 歳破・月破方位 ・・・ 東洋の占術では十二支で年月日時や方位を表します。各方位は、北=子、北北東=丑、東北東=寅、東=卯、東南東=辰、南南東=巳、南=午、南南西=未、西南西=申、西=酉、西北西=戌、北北西=亥、となります。この中で、年が表す十二支の反対側の方位を歳破方位、月が表す十二支の反対側の方位を月破方位といいます。たとえば、2008年は北を表す子年になりますので、その反対側の南が歳破方位となります。この方位への移転・移動を行うと、争いごとや離別などの事件が起こりやすくなります。
A 目的に応じた吉方位の選び方(=用気法) 上記の凶方位を探し出したら、その方位を避けながら目的別に吉方位を選び出していきます。このような目的別の吉方位選びのことを「用気法」といいます。ただし、いつも目的の方位が取れるとは限らず、凶方位になっていた場合には、その方位が吉方位に変わるまで移動・移転の時期を遅らせなければなりません。 用気法は以下のとおりです。 ・ 恋愛・結婚のための方位 ・・・ 恋愛・結婚をしたいと願っている人は、南東もしくは西の方位、また四緑もしくは七赤が飛泊している方位に移動・移転を行うと良いでしょう。特に、見合い結婚を望んでいる人は、出会いを表す南東や四緑の方位へ、恋愛をしたいと望んでいる人は、楽しさを表す西や七赤の方位が吉とされています。 ・ 金運を上げる方位 ・・・ 金運を上げたいと願っている人は、北西もしくは西方位、また六白もしくは七赤が飛泊している方位に移動・移転を行うと良いでしょう。特に、遊びに使う小額のお金の場合は、楽しさを表す西や七赤の方位へ、逆に株などで大金が必要な場合は、高価・貴重な物を表す北西や六白の方位が吉とされています。 ・ 商売が繁盛する方位 ・・・ 商売を繁盛させたいと願っている人は、お客さんがたくさん来てほしいので、交流・出会いを表す南東もしくは四緑が飛泊している方位に旅行に出かけると良いでしょう。多くの人との交流が生まれていくはずです。 ・ 新規事業を立ち上げる方位 ・・・ 新規事業を成功させたいと願っている人は、新しい・開始を表す東もしくは三碧が飛泊している方位に移動・移転を行うと良いでしょう。 ・ 離婚ができる方位 ・・・ 夫や妻と上手く離婚したいと願っている人は、離れる・文書などを表す南もしくは九紫が飛泊している方位に旅行に出かけると良いでしょう。
以上の説明を参考にして2007年の吉方位を探してみると、以下のような感じになります。
以上で、簡単な九星気学の判断法の解説を終わります。
参考文献 『気学占い方入門』 中村文聡 著 東洋書院 『あなたの運勢を開く用気術』 横井伯典 著 日本開運学会 『未来を予知する気学』 川西庸介 著 学研