火天大有(かてんたいゆう) ・ 明知を以て大を有つ卦 太陽が天の上に輝いて万物を照らしているように、何事も非常に盛大な絶頂期を表します。ただ盛んなものはやがては衰えていきます。この盛大な運勢は、天や人の助けから得られたものだと心得、現在の地位を長く持続していくために、より謙虚であることを心掛けていく必要があります。
火沢けい(かたくけい) ・ 背き離れる卦 火と水が、お互いに背き戦い合っている状態を表します。表面上は良く見えても、互いの好み・考えが異なっていますので、単純な小事なら成し遂げられますが、心から和合協力して行わなければいけないような大事では、何かと問題が発生してしまい、成し遂げることはできないでしょう。
離為火(りいか) ・ 重明の卦 初夏の明るい日差しの太陽を表し、青年の溢れる情熱を想像させます。明らか・礼などを意味する離が2つ重なることから、必ず公明正大な道を進まなければならず、一度その道を選んだなら、牝牛のように従順に礼をもって、その道に随っていくよう心掛けていけば、吉を得るはずです。
火雷噬ごう(からいぜいごう) ・ かみ砕く卦 口の中に固い物が入っていて、それを噛み砕いている様を表しています。固いものを噛み砕くことは大変面倒なことです。ですが何かの問題が発生した場合には、逃げずに一生懸命対処していくことが大切です。その結果、天地が通り、万事が伸び栄えていくこととなるのです。 火風鼎(かふうてい) ・ 物を煮込む卦 鼎は元々、王位継承者に与えられた物であり、物を煮込むための三本足の道具です。衰退していた物事を引き継ぎ新たに始める場合、新しい人材や内容を取り入れ、みんなで調和を保ちながらやっていくことが、物事の安定した発展につながる一番の秘訣であることを示しています。
火水未済(かすいびせい) ・ 未だ済わぬ未完成の卦 物事全てが未完成であることを表します。時勢に恵まれず、立場を得ることができないので、時期が来るまで無理をしてはいけません。ただ、よく先を見定め、最後まで穏やかに努力していれば、後には協力一致を得ることができ、事がうまく処理され、万事発展していくようになります。
火山旅(かざんりょ) ・ 移り動く火、旅人の卦 住み慣れた家から離れ、孤独な旅をしていく姿を表しています。自分の志が大いに亨るというわけには行きません。ただ、見聞を広め知識を吸収していくには良い時期ではありますので、柔軟に時代の情勢を察知しながら、受身の態勢でいることが大切です。 火地晋(かちしん) ・ 進み上る卦 地上に昇って輝く太陽を表します。地上の万物が明るく照らされるように、全ての物事がグングン進んでいく好調な時運のときです。ただし昇りきった太陽は沈むのも早く、また内部の実利は案外暗く乏しくなりがちですので、この運気を長く止めておくためにも、内を固める努力は必要です。