風天小畜(ふうてんしょうちく) ・ 小しく畜められる卦 天の上に風があり、風の作用がまだ地上に降りて来ていない状況を表しています。計画していた積極的な活動が止められ、待機することを余儀なくされている状況です。しばらく時を待っていれば必ず好機が到来してくるので、その時まで決して諦めず、努力を続けておくことが大切です。 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) ・ 誠実にして真心の卦 孚(ふ)は、親鳥が足元にいる子を、何の見返りも期待しないで守り続ける姿を表しています。真ん中、つまり心が孚の状態になっている真心の大切さを表しています。損得を考えず、誠実な真心を持って行う行為は必ず相手に通じるもので、その結果として、事は通り成功するのです。 風火家人(ふうかかじん) ・ 家を斉える卦 家人は、家の中に妻が居て、明かりを絶やさずにいる姿を表し、家の中・内部の大切さを説いています。公のことでも自分自身のことでも、内側が問題の原因になっており、内側を充実させることが大切になります。何か事をする場合は、まずそれを改善してから行わなければなりません。 風雷益(ふうらいえき) ・ 益する卦 益は、八方塞がりなところに、豊かな人から貧しい民へ富が分け与えられた状況を表しています。精神面でも物質面でも、豊かさと活力が増進していきます。ただし、そのような状況は衰えるのもまた早いので、早め早めに対応していくことを心掛けなくてはなりません。 巽為風(そんいふう) ・ 風のように従順な卦 風が2つ重なることから、行きつ戻りつ、全てに安定を得難く、不安や動揺に動かされて落ち着きがなく、何事も決断できずに結局は進退果たせぬ状態です。このようなときは、風のように従順に対応し、人から受け入れられるように努めることが肝心です。 風水渙(ふうすいかん) ・ 物を散らす渙散の卦 風が吹いたため、さざ波が立ち、湖面に映っていたものが消えてしまった様を表します。統一されずにバラバラになっている状態で、物事が散漫になりがちです。逆に、バラバラだった物事を協力して統一させていくことに努めれば、一切の弊害は払い散らされ、思いは成就していきます。 風山漸(ふうざんぜん) ・徐々に進む卦 山上にそびえ立つ大木を表しています。大木の姿にまでなれたのは、長い時間をかけて徐々に成長していったからです。万事、正しい道に順序よく従い、気持ちを焦らず、時と環境に順応して漸次に進んでいくことにより、いつの間にか大木のような吉幸を得ることができるのです。 風地観(ふうちかん) ・仰ぎ見る卦 この卦は、大きな門を表します。大門の上から四方を見渡し、また四方から大門を仰ぎ見るものです。何事も大いに立ち止まって、じっくりとその内情を見つめていく必要があり、しっかり見ていなければ、物事を見誤り悪転してしまう可能性があります。